「集中しろ!」ミスが出だしたトレーニング・練習時、ここ一番の試合時、指導者だけでなく選手たちからも出る言葉。集中すれば、ミスがなくなり、力が発揮される。そんなことは誰しもが理解しているというのに、どうすれば集中できるのかを知らないや、どれが集中状態なのかがわかっていない選手は少なくありません。一般的に、集中状態とは、脳の司令塔である前頭前野というところからアルファ波という脳波が出ている状態です。その状態を自覚すれば、再現性が生まれてきますから、集中状態を意識的につくりだすことが大切です。

アルファ波(集中状態)の体感

競技レベルが上達する際、また試合で実力が発揮される際、選手は集中状態にあります。

弊社は長年の間、脳波と運動能力の相関関係を研究してきており、どうやったらアルファ波が出るのかも研究してきました。

そして、通常では脳波計という専門の機械を使わないと体感できないアルファ波の感覚を、簡単に体感してもらう手法も編み出してきました。

それは、例えば「集中カード」を用いて残像トレーニングをしたり、テニスボールを2個縦に積んだりすることで簡単に選手たちに感じてもらうことができます。このトレーニングを積むことで、すぐに集中状態に入れる感覚を身につけることができます。

集中力を高めると基礎運動能力が向上する

集中力を高めると、実は基礎運動能力が驚くほど向上します。

というのも、動物が得てして運動能力が高いのは、その集中力の高さにあります。

筋肉の構造上、意識・集中力を対象(動物でいうなら獲物)に向けると、対象に対して最大限のパフォーマンスを発揮するのです。

スポーツでいうと、瞬発力や跳躍力・筋持久力・アジリティ・パワー・バランスなどあらゆる方面で筋出力が変わります。

結果、身のこなしが変わり、運動に対する『センス』が著しく向上し、選手個人の能力が高まるので、結果チームの力が上がるのです。

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チームスポーツの肝心なところは、チームワークにあります。個人の力量が低くても、チームワークが高く、コレクティブ(組織的)に動けるチームは総合力で相手を圧倒することがあります。また、仲間を信頼し、お互いを尊敬し、互いが叱咤激励できるチームが教育的にも素晴らしいことには変わりはありません。しかし、価値観が多様化する社会。どうやってチームワークを良くして、チーム力を高めていけばいいのでしょうか。それにはちょっとした知恵が必要です。

チームの価値観をつくる

目の前に、カルボナーラ・デミグラスハンバーグ・焼きそば・フィレステーキ・キャベツサラダ・サンドイッチ・焼き魚があるとします。これを「好きな食べ物」という価値観で、チームの選手たちに優先順位をつけさせると、得票はバラバラになると思います。しかし、「身体を絞る(ダイエット)」という価値観で、優先順位をつけさせるとほぼ間違いなくキャベツサラダが優先順位のトップにくると思います。このように、全員が共有できる価値観をつくることが、チームをひとつにする知性の使い方です。

だから多くのチームが全国大会出場など目標をつくるわけですが、この目標が選手たちの本音で、または本気でつくられているかどうかは甚だ疑問です。思慮深く考えて、目標をつくれればいいのですが、どんな考え方を基準にして目標をつくるのかはほとんどの選手はわかっていません。だから安易に考えて、目標をつくってしまうことが多いのです。

どこを目指したいのか、どんなチームになりたいのか。それを徹底的に考え、議論できるチーム。それが強いチームの礎となります。

同調するパワーを体感する

実はチームワークの基本は古代人の生活にあります。古代人が社会生活を営むためにしていた儀式。例えばお葬式では夜が明けるまで村人が踊って霊を慰めたという史実があったりしますが、「リズムに合わせて同調して身体を動かす」(=踊る)という行為が大昔から現代まで人の社会では受け継がれてきました。地域のお祭りから、学校の文化祭や体育祭り、音楽のコンサートなどがそれにあたります。不思議と一体感が生まれる感覚は誰しもが味わったことがあると思います。スポーツにもそれが受け継がれており、サッカーのチャントや、甲子園でみるブラスバンドと応援席の一体となった応援がそれです。

当社のチーム指導では、「同調する」とどれだけチームのパワーが上がるかというのを選手に経験させるために、「人間持ち上げ法」といって4人の人間が指一本で椅子に座ったチームメートを持ち上げるという手法を使ってこれを体感させます。同調することの大切さがわかったチームは、それが当たり前になり、伝統的にチームワークが良いチームになります。

人間持ち上げ法(集中力トレーニング)

手前の練習試合や練習でとても調子が良かったのに負けてしまう選手やチームは少なくありません。それは単に疲労が残っているなどピーキングをミスしただけではありません。本番に強くなるトレーニングを普段してこなかったからです。人間の集中力は、本番になれば通常高まり、実力が発揮されるようになっていますが、周りからかけられるプレッシャーなど雑音が多くなれば多くなるほど、集中力が低下して実力が発揮できなくなります。強い選手・チームを作りたければ、プレッシャーに負けないメンタルを日頃からつける必要があるのです。

練習のための練習になっていないか

多くのチームでは、練習の開始時に「練習のつもり」で選手たちがスタートしています。本番の公式戦並みに集中力を高めて練習に臨む選手は数少ないと思います。

でも、それは選手たちが練習と試合を意識的に分けているからです。人間は習慣の動物なので、日ごろ準備が遅いなどスロースターターの選手は、試合でもスロースターターなので序盤に失点するなどしてしまいます。これは、心の問題でもありますが、一番は生理の問題です。

人間は生理(自律神経)がバイオリズムをつくり出しているので、自分で集中力を高めようとしても身体が言うことをききません。特に女性が月経前になると勝手にイライラしてしまうや、パフォーマンスが落ちてしまうなどがあるのと同じです。

ですから、練習の最初から公式戦並みに集中力を高め、戦える身体を準備しているならば、生理状態は競技をする瞬間になると、そのモードに変えてくれるようになります。すると、試合時でもそれが当たり前なので、普段通りのパフォーマンスができるようになります。

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究極の集中状態『ゾーン』に入れる

先述の通り、選手が実力を発揮できないのは、環境に寄るところが大きくあります。

弊社が指導しているチームでは、大会前になると学校などで合宿させるなど外部との接触をできる限り遮断します。

場合によっては携帯を使う時間を限定するなど家族や友人との連絡も自粛するように促します。そうして、選手たちにいらない情報が入らないようにした状態で、集中力トレーニングで集中力を高め、また戦略・戦術練習やそのミーティングなどで競技に対する集中度も高めるようにトレーニングしていきます。

もちろん、規則正しく生活させ、一日の終わりにはクールダウンを十分にとらせて一日の疲れを翌日に持ち越さないようにします。すると、生理的にも安定するばかりか、メンタル的には集中状態が続くため、本番時に究極の集中状態『ゾーン』に入りやすくなります。そういった環境マネジメントを含めたチームプロデュースが大会でチームの力を最大限に発揮させてくれるのです。

 選手の能力を引き上げるには、その選手に最適な指導が必要です。それには、選手の現状をよく知る必要があります。我々は、脳波測定など専門的な測定を用いて、集中力、メンタル、生理、筋肉、スパイラルなど、選手の状態を総合的に把握(ヒューマンパワーチェック)します。そのデータをフィードバック材料として理想の状態に近づけていくことで、どんな選手でも大きく能力を伸ばすことができます。

科学的データから未来の姿をみる

【「変化する要素」と「伸びる要素」】 の変化する要素がどれだけ安定しているのかを、あらゆる角度から測定します。健康診断のごとく、自分の心身の状態はデータに現れてきます。脳波は、スロースターターや尻上がりタイプなどその選手の集中のパターンや性格が顕著に現れるだけでなく、身体の疲労度も出てきます。これまで行ってきた1万件以上の測定経験よりはじき出されたデータは、選手の特徴や現状、未来の姿までを見破ります。

事例:社会人陸上部合宿より

 選手の能力を引き上げる夏の強化合宿の際、依頼を受けてこの測定を行いました。合宿後半に測定したデータからわかったことは、合宿でうまく強化されたかどうかがハッキリみてとれました。疲労困憊になっている選手がほとんどのところ、脳波測定でアルファ波がダントツに出現していた2名の選手。身体のデータも良く、リカバリ能力が高くスタミナがあることがわかりました。結果、この2名はその後順調にレベルアップし、年明けの駅伝大会で活躍。その後、マラソンでも結果を出して、オリンピックの男子マラソン日本代表選考レースの出場権を獲得しました。

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