月に一度シングルスマッチをみっちり3時間行うTeam Sympathyのテニス道場があります。
Team Sympathyは、ヒューマンプロデューサー 長谷川先生が道場主を務める私設クラブ。「テニスを通じて人生の達人を目指そう!」を合言葉に、テニスをみんなで楽しんでいます。
さて、テニスの練習会であることを長谷川先生に尋ねたことがありました。
それは、バランスについてです。
テニスの試合を見ていると、バランスが良い選手は、強く見えます。また、この競技はバランスの崩し合いであり、バランスが崩れれば守らざるをえなくなるし、バランスが良ければ攻めに転じることができるように私には映りました。
そこで、「長谷川先生バランスって何ですか?」と大雑把な質問をぶつけてみたのです。答えはいつものように即答でした。
「自分の良い感覚がバランスなんだよ。バランスというのは、思考・考え方のバランス、感情のバランス、筋肉的なバランス、人付き合いなどのバランスなど全てに共通しているのだけれど、例えば総体的にバランスがとれている人間は、イラッとするなど感情のバランスが悪くなっても、まず落ち着いてからことにあたることができるんだ。そして、それはいろんなバランスの感覚がわかるからなんだ。
僕がなぜうちのメンバーにテニスを進めているかというと、テニスというスポーツは会話と一緒でボールを通じてのやり取りが多いから、バランス感覚が鍛えられる。テニスでバランスがとれるようになると、テニス以外のことでバランスが良くなるし、テニス以外のバランスが整うとテニスのバランスが良くなるんだ。だから、『テニスを通じて人生の達人になる』ことができると言っているんだよ。」
なるほど。バランスと一言で言っても、いろんなバランスがあるけれど、バランスよく打てるようになれば、人格的なバランスが整うということか。確かにテニスの一流選手は、人格者が多いというけれど、わかる気がしました。
またバランスを整えることとはと長谷川先生に伺ったところ。
「バランスってのは、三半規管なんだよ。だから頭が正対していなかったら、ラケットの面など全てが狂うんだ。体幹や背中がピンと伸びていることが大事なんじゃない。頭が正対しているかどうか。これが【立ちバランス】で教えていることなんだ。」
長谷川先生が7年間連載していたテニスジャーナル誌をまとめた『メンタルガイドブック』にも、頭が倒れると脳を守ろうとしてバランスをとる筋肉が本能的に働く。これが、プレーする筋肉に干渉をして手元を狂わす・・・ということが確かに書いてあります。運動センスは、頭の位置を見ればわかるかもしれません。
ヒューマンシニアディレクター 西幸利